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日々の幸せなことしかまとめない。

線引きというよりは波打ち際(しごとのこと)


 年度末、明けました。なかなかバタついた3月となりました。
 いやいや、一大事でした。ひとつの仕事が、締め切りに間に合わなかったんですが、それがすごくショックでした。
 社会人になってから、仕事の締め切りを破ったことがなかった記録が破れちゃいました。


 個人的な勉学や宿題こそ、過去さんざんノルマを破ってきたので、懺悔のように仕事の締め切りだけは守るようにと自分に課してました。


 社会的な責任は重いもので、緊張も恐怖の量も比にならず多いですね。

 それなのに、納期を把握していなかった案件の原稿を指示され修正し始めて大きなミスに気づきました。
(まあ、ゴーストなので納期を言い含められることとかないんですけれども。それよりも前に原稿出してしまうので、締め切りとか無縁の立場)

 


 最初のオーダーは、「この文献を、なるべく短く要約せよ。」でした。


 でも、原稿の仕様(構成)を見直してる間に、「この文書を読んで、経緯を要約し、分析・提案せよ」が本来のオーダーなのかもと疑い始めました。

 そうなると、根本的に作りが違う…?
 イエッフー、突如、焦りだしました。
 締め切りは5日後、しかも週末をかぶっている。

 

 他の人も、私が焦っているのを察しても、「何をどう直せば、手伝えばいいのかわからない」状況。その指示を出すべき長は納期の他の原稿で詰まっており、修正の方向性が指示だしできる状況でもない。

 

 私は若干ゴーストから人間に戻ってしまう程で文章を大幅修正し始めましたが、時すでに遅い。

 ギエエエエエ!誰か手伝ってくれ~!

 長が、私が直した原稿を「ここ追加」「やっぱここ省略」「やっぱこの章要る」と本来のオーダーに沿って修正したものになってきたのが、3日前。
 いや、すでにある原稿を別構成に書き換えるのは、何もない真っ白から書くよりよっぽど時間が取られます。内容は部分的に成熟してるんですけども。

 間に合ったかというと、まあ、間に合ったけど内容はポエムみたいな仕上がりでした。
 私名前載りませんけど、ショックでした。
 私が書いた資料の挿入が間に合わず、略された仕上がりに…。間に合ってない。私納得してない。できるわけない。


 その様子をみていた上席に「(人間に)なりたいのかな、と思ったけど、どうなの?」と聞かれました。

 いや、仕事の指示が発注内容と違った場合は、二度手間いやなんで言い返すとおもいます。
 小生意気上等、マジで嫌われても、あいつは差し出がましいと思われても良い。それはゴーストライターあるまじき行為であるとわかっているのですが、それが人間になりたいと思うことに繋がるのでしょうか。

 胃はめちゃくちゃ痛いですけど、少しでも良い仕事をするチームと思ってもらえるのなら、「人間」だって「ゴーストライター」だって私はどっちでも良いです。


 ただただ。
 クソ真面目に間違ったオーダー通りに原稿を書いて、知らんぷりを決めることが「大人」なのか、
大変こざかしく発注内容を掘り返して、原稿を修正してチームを急き立てるのが「大人」なのか…。


 波打ち際の向こうの答えが欲しいなあ、と思った3月でした。